はじめに
相続などで自分の所有となった土地や、長年保有していた土地を売りたいと考えている人もいるでしょう。
家やマンションを売りたいというケースであるならば、建物や部屋の状態などが重要な査定項目となってくることは容易に想像できますよね。
しかし、土地という不動産を売りたいときには、どのような項目が査定のポイントとなるのでしょうか?
以下で見ていくことにしましょう。
近さ
まず、重要な査定項目となるのは施設への「近さ」です。
では、どのような施設への「近さ」が、重要な査定項目となるのでしょうか?
交通機関
一般的には鉄道の駅から近ければ近いほど、査定価格は上昇します。
鉄道の駅から遠く離れている場合には、バス停からの近さやバスの運行本数などが査定項目に入ってくることもあります。
公共施設
住宅用の土地の場合は、学校や医療機関といった公共の施設への近さも重要な査定項目になります。
その土地から徒歩10分以内のところに施設があれば、査定価格が高くなる可能性が大きいです。
商業施設
スーパーマーケットや商店街など、食料や日用品の買物ができる商業施設への近さも査定項目としては重要です。
この場合、徒歩5分以内のところにそのような施設があれば、査定価格が上がりやすくなります。
法的な規制
国の法律や地方自治体の条例など、法的な規制の状況も、土地の重要な査定項目です。
地域によっては、その土地に建てる建築物の用途や高さ、外観などに法的な規制がかけられていることがあるからです。
ただし、このような法的な規制に関しては、不動産の査定を行う宅地建物取引士にとっては必須の知識ではありますが、一般の人が完璧に理解するのは多少難しいかもしれません。
その他の査定項目
諸々の施設への近さ、法的な規制の状況以外の査定項目としては、以下のようなものがあります。
土地の形
曲がりくねっているなど土地の形がよろしくない場合には、敷地の中に使いにくい部分が生まれやすいため、査定価格が低くなってしまいます。
ただ、土地に十分な面積があるのなら、形の悪さをカバーできる可能性が高くなるため、査定価格に及ぼす影響は比較的少なくなります。
道路の状況
土地の前面に接する道路の幅によっては、建物の大きさに制限がかかることがあります。
このため、前面に接する道路幅が狭いときには、査定価格にマイナスの影響を与える可能性があります。
また、道路との関係でいえば、両側を建物や土地に挟まれた土地よりも、角地のほうが査定価格は高くなります。
最後に
ここまで見てきた要因以外にも一般的に嫌われやすい施設(墓地や廃棄物・下水処理場など)への距離が近い場合や、地下の状況(土壌汚染や埋没物)によっては、査定にネガティブな影響を与えることもあります。