【はじめに】
大多数の人にとって、不動産の売却は一生に何度も経験することではありません。
「何をどうすればいいのか?」「どんなトラブルが起こり得るのか?」など、気になることはたくさんあるでしょう。
そこで今回は、不動産売却で起こり得るトラブルと、トラブル対応についてまとめます。
【不動産売却でよくあるトラブル】
ここでは、マンションの売却を例に、不動産売買で起こりやすいトラブル対策をまとめます。
(1)不動産会社からの連絡が少ない
不動産を売却する場合、いくらくらいで売れそうか、どのように広告を出すのか、いつ売れそうかなど気になることはたくさんあると思います。
良心的な不動産会社であれば、定期の報告書以外に電話での連絡をまめにくれるのですが、そうではない会社もあります。
連絡が少なくて不安な場合は、その旨を不動産会社に伝えましょう。
(2)不動産会社の値下げ要求がしつこい
あらかじめ「売却価格が希望価格を下回るようなら売却しない」などと、値下げをしない意思をはっきり伝えているにも関わらず、値下げをしつこく要求してくる会社もあります。
そういう会社は、成績のためにはじめは希望した通りの売却活動を行い、1カ月くらい経つとさっさと売り払うことばかりを考えているかもしれません。
値下げ要求をされたとき、「ここまでなら値下げできるけど、ここまでは無理」などと、詳しく自分の意思を伝えることも大切です。
また、ネットの一括査定サイトなどを利用して自分のマンションの相場を調べ、不動産が提案して来た価格が妥当なのかを判断しても良いでしょう。
一度値下げに応じると、どんどん値下げさせられる可能性があるので、要求を聞き入れるかどうかは慎重になりましょう。
(3)近隣トラブルの報告
これは、売却する側が注意しなければならないトラブルです。
電車や工場などから出る音に関しては、不動産会社の書類に明記されているので、内覧に来る人はそれを理解していると考えて良いでしょう。
隣室の生活音などに関しては、感じ方もそれぞれなので、買い手から騒音についての質問をされた場合に、自分の感想を伝えれば大丈夫だと思います。
しかし、近隣の住人が異常に騒がしい場合などは、不動産会社と相談して相場より売却価格を下げるなどの工夫が必要です。
(4)不要品を置いていくと口約束をした
マンション売却の内覧の時、買い手と「置いてある家具をあげる」などと口約束をしてしまうかもしれません。
売るのではなく「あげる」という場合、「贈与契約」となるのですが、口約束のみの場合は贈与契約は成立しません。
したがって、「あげる」と言ったものを引き渡しまでに誤って処分してしまった場合も、契約違反とはみなされません。
しかし、余計なトラブルを避けるためにも、マンションで使っていた家具などは、売却する前にすべて処分することをお勧めします。
【最後に】
今回は、不動産売却でよくあるトラブルと対策方法をまとめました。
トラブル対応の基本は、売却を依頼している不動産会社と話し合うことが基本ですが、それでも納得のいく形で改善されない場合は、他の不動産会社に変えることも必要です。
特に、はじめての不動産売却では不安なことも多いと思いますが、すべてを不動産会社任せにせず、自分も売却活動に積極的に関わる姿勢を見せることが大切です。