【はじめに】
不動産を売却する時、不動産会社に対して疑問や不満点を相談することはとても大切です。
良心的な不動産であれば、報告書の他に現在の状況を連絡してくれたり、値下げを要求する場合もこちらの意思を尊重してくれたり、騒音や雨漏りなどの物件の問題点を買い手に伝える方法を考えてくれたりします。
しかし、良心的とは言えない不動産会社や、頼りない不動産会社もあります。
そういう場合は、売却依頼をする不動産会社を変えることも検討する必要が出てきます。
今回は、売却を依頼する不動産会社を変更する時のポイントをまとめます。
【不動産会社変更のポイント】
1.不動産会社を変更する前に
冒頭で、不動産会社の対応に不満がある場合は、会社の変更を検討する必要があると書きましたが、会社を変更する前に、次のことについてよく考えましょう。
(1)会社を変更したからといって売れるとは限らない
物件の価格を相場通りに設定しているにもかかわらず不動産の売却がうまくいかない場合、「不動産会社の戦略が良くないのでは?」という疑念を持ってしまうと思います。
ですが、「不動産会社を変えたら売れるとは限らない」という点は理解しておきましょう。
(2)売却活動が振り出しに戻る
売却を依頼する会社を、違う会社に変更した場合、査定もはじめからやり直すことになります。
不動産の売却にはそれなりの時間が必要ですが、振り出しに戻ることでさらに余計な時間がかかってしまいます。
(3)「出回り物件」になってしまう危険性
一般媒介契約でたくさんの会社に売却依頼をしたり、次々に仲介会社を変更したりすると、出回り物件として買い手から避けられてしまう可能性があります。
いろいろなところに情報を出したほうが宣伝効果が上がるように思えますが、同じ物件の情報を多数の会社から出すことで、買い手に「なかなか売れない物件」というイメージを与えてしまうのです。
2.会社を変更する必要がある場合
(1)レインズに登録しない
自社で囲い込みをするため、依頼した不動産情報をレインズに登録しない会社も稀に存在します。
レインズとは、全国の不動産情報を載せるデータベースで、しっかりした不動産会社であれば売却依頼時にここに物件情報を登録します。
(2)連絡やアドバイスが不充分
不動産の売却をする際、依頼を受けた業者は、定期的に報告書を作成し依頼主に渡す義務があります。
しかし、本来はそれだけではなく、電話やメールなどで連絡を取り、売却について依頼主の意思を確認したり、相談できる場を設ける必要があります。
連絡頻度が少なすぎたり、質問や相談がしづらい場合などは、不動産会社に不満を伝えて改善してもらう必要があります。
要望を伝えても改善が見られない場合は、変更を検討しましょう。
【最後に】
今回は、不動産売却で仲介会社を変更する際のポイントについてまとめました。
出回り物件のリスクを考えると、売却活動の途中での不動産会社の変更は望ましくありません。
担当の営業マンの対応などを見て、できれば査定の段階で信頼できる不動産会社を見分けることが大切です。