不動産売却と税金~所得税・住民税・印紙税~

税金や相続のこと

【はじめに】
「不動産を売ったら意外に高く売れた!」
そういうときはやはりうれしいものですが、気を付けなくてはいけないこともあります。
それは税金。
高く売れればその分だけ高い税金がかかってくるものです。
しかも専門的な用語が多くてどういったところに税金がかかってくるかもよく分からないですよね。
今回は売却にかかってくる税金を基礎から見ていきましょう。

【不動産売却の時課税される税金の種類】

不動産売却時にかかる税金は、以下に示した3種類です。

・譲渡所得税
譲渡所得税を算出する際には「譲渡所得」を先に計算する必要があります。
譲渡所得の計算方法は以下のようになっています。

譲渡所得=譲渡価額-取得費(不動産購入額)-譲渡費用(仲介手数料など)

この計算式で得られた譲渡所得からさらに税金の軽減措置となる「特別控除額」を引いた値が「課税譲渡所得」となります。
最終的には、この課税譲渡所得に税率をかけた金額を納税することになります。
課税譲渡所得がマイナスになってしまった場合、つまり損益が出たときは非課税になります。

・住民税
こちらも上記と同じように利益が出たときのみ発生します。

先ほどの計算式で求めた「課税譲渡所得」に、税率5%または9%をかけることで求められます。(不動産を所有していた期間によって税率は変わってきます)
また所有する期間が10年以上の居住用財産の場合、税率が軽減される特例もあります。

・印紙税
不動産売却の際には売買契約書を作成します。この売買契約書は課税文書となり、契約を結ぶときには印紙税を支払わなければいけません。

この印紙税に関しては、契約書に記載された金額(1万円未満~50億円超)に比例して納めるべき印紙税額(0円~60万円)が決まってきます。

【利益が出たら確定申告をしなければいけない】

不動産売却で利益を得た場合に納税しなければいけない「譲渡所得税」と「住民税」は「分離課税」に分類されます。つまり、サラリーマンの方であれば給与とは別に計算しなくてはならず、損益通算(相殺)ができません。
それから不動産売却によって利益が出て納税することになると、会社員でも確定申告をしなければいけません。

【まとめ】

今回詳しい説明は割愛しましたが、不動産売却時に納める税金を軽減できる措置というものも存在しています。軽減措置等もうまく利用して税金対策にもつなげられると良いでしょう。不動産売却時の参考にしてください。