【はじめに】
土地や建物の売却をするとなるとその取引には大きな金額が動くことになります。
不動産売却の契約をする場合にも大きな責任が伴い、契約の解除にも違約金が発生してきます。
そこで今回は「不動産売却と契約書」の注意点を見ていきたいと思います。
【不動産業者を選ぶ】
不動産売買をするとき不動産業者に買い取ってもらうケースがあります。
それとは別に、不動産売却に伴う煩雑な契約を一手に引き受ける仲介専門会社もあります。
不動産業者に一度買い上げてもらう場合、売値は相場より安くなる傾向になりますが、手っ取り早く現金化できるという長所があります。
一方で仲介だけしている不動産業者では、時間はかかっても高く売りたい方に向いています。
不動産は所持しているだけで固定資産税などの出費がかさんでしまいます。
買い取り業者と仲介業者、どちらが今の自分にあっているかよく考えて選びましょう。
【内容を確認して売買契約を結ぶ】
仲介業者が不動産売買を行うときは、契約書を作成し取引条件の重要事項を確認し合います。お互い納得した上で不動産売買契約書に署名・捺印します。
【契約書の確認項目】
売買が成立したのなら契約書を交わします。ここで重要な契約書の項目を確認しましょう。
まずは不動産の情報。売買される物件の位置情報や売買価格などを確認しましょう。
二つ目は買主の支払い期限と引き渡し日の確認。
また「手付金の金額が正しいのか?いつまでに手付解除ができるのか?」なども見ておきましょう。
最後にもう一度、「自分の出した希望が契約書に記載されているか?」「不明瞭な条件や自分の知らない(不利になる)条件がないか?」を確認しましょう。
契約書は難しい用語もいっぱい出てくるので一人で見るよりも、詳しい専門家に同席してもらって確認を行いましょう。
【契約解除について】
不動産売買は大きな金額の取引ですので、一度契約が成立すると簡単には契約解除をすることはできません。
どうしても契約解除するケースは以下になります。
・双方合意の上での解約
売主・買主両方の合意があれば解約ができます。
・手付解除
売主は買主に手付金の倍を払って契約を解除し、物件所有を放棄してもらいます。
・住宅に重大な欠陥があった場合
住宅に重大な欠陥など(瑕疵)があった場合、買主から契約解除を申し入れることができます。
・対象の不動産の修繕が必要になった場合
天災などによって対象となる不動産が壊れて修繕費がかかると、売主は契約を解除できます。この場合、当然ながら手付金や代金を返還することになります。
・契約違反があった場合
売主・買主のどちらかが取り決めた通りに契約を行わなかったとき、契約違反として違約金を請求・契約解除となります。