不動産売却にかかわる諸費用について

不動産売却の基礎

【はじめに】
不動産を売却したい理由としては、生活スタイルの変化に伴う住み替えや相続対策、転居など人それぞれ異なるかと思います。では実際不動産を売却した場合は、いくらの金額が手元に入るのでしょうか?
この記事では、不動産売却に踏み込む前に、まず知っておきたい仲介をしてくれる不動産への手数料や、売却利益に課税される税金、実際の手元に入る金額の計算方法などをご紹介していきたいと思います。

【不動産売却時に手元に入る金額の計算方法について】

それでは、まず不動産売却においての手取り額の計算方法をざっくりとお伝えしますと、
不動産を売却した時の売買金額から、売却時に必要となる諸費用を差し引いた残りが実際に手元に入る金額となります。
「売買金額」-「諸費用」=「手取り額」

不動産売却に掛かる諸費用の内訳は、
・不動産仲介業者へ支払う「仲介手数料」
・国民税や地方税などの「税金」
・「登記費用」
・その他の費用
などとなります。
次の項から不動産売却に必要な「諸費用」それぞれをご紹介します。

【仲介手数料について】

仲介手数料とは、不動産の売却の仲介を行う不動産に対して、売却が成功したときに支払う手数料のことをいいます。
仲介手数料の上限は法律で定められており、不動産会社がその範囲内で金額設定をします。一般的には、法律で定められた手数料上限ぎりぎりで設定されるようです。

※売主が一般消費者の場合、不動産の売買代金には消費税は含まれませんが、不動産仲介業者に支払う手数料については、消費税が含まれます。

※不動産の売買代金が400万円以下の場合は、2018年1月1日現在の法律で定められた仲介手数料は、18万円となっています。

【不動産の売買に必要な税金について】

「消費税」以外の不動産の売買に掛かる税金としては、「印紙税」と「所得税・住民税」が挙げられます。
「印紙税」は、不動産を売却するときに不動産売買契約書に貼る印紙に課税される税金です。また「所得税・住民税」は、不動産を取得したときの金額よりも、売却したときの金額が大きくなった場合に発生する税金です。不動産を売却する際、不動産の売却代金から不動産を取得したときの費用(取得費)と、不動産を売却するときに掛かった費用(譲渡費用)を差し引いて残った金額(売却利益)に対して、所得税と住民税が課税されることになります。

※不動産を売却しても利益が出ない倍は、所得税や住民税は課税されません。

【登記費用について】

売却不動産が未登記であった場合や、登記簿上の名義が売主の結婚などで変わっていた場合、登記簿上の住所と現住所が異なる場合などに「登録免許税」が発生します。また登録免許税には、司法書士への手数料が必要となります。これら費用を合わせて「登記費用」といいます。

【その他不動産売却に必要な費用には】

・印鑑証明書の費用
・土地・建物など不動産の測量費用
・売主の引越し費用
これらの費用も忘れてはいけません。

【まとめ】

さらに東日本大震災の復興目的として2011年から25年間、「復興特別諸特所得税」が課税されます。

不動産を売却して利益が発生した場合、それに対しての税金やさまざまな費用が必要となります。税額については、不動産取得時の5年ごとの譲渡期間によって変わりますので、前もって確認しておく必要があります。不動産を売却する際の税金や諸費用の知識を正しく持っておくことが、不動産売却を有利にするカギとなります。