不動産会社選びは慎重に~物件売却の流れ~

不動産売却の基礎

【はじめに】
事情があって自宅や投資物件を手放す時、不要な家は親族や知人に譲るか売却に出すという方法を取ることが一般的だと思います。
特に、家の買い替えの場合は少しでも多く資金が必要ですし、売却する人が多いのではないでしょうか。
しかし、家の売却なんていくつもの物件に投資している富豪でもない限り、一生に数回経験するかしないかという人が大半だと思います。
そこで今回は、不動産売却の流れを改めて確認していきたいと思います。

【不動産売却の手順】

1.相場を知る
家の売却をするには、まず相場を知る必要があります。
最近は、地域ごとの不動産情報が見られるサイトや、自分の物件の情報を入力して簡易査定が行えるサイトなどもたくさんあるので、比較的簡単に大まかな相場を調べることができます。
しかし、詳細な査定内容を知りたい場合は、不動産会社に精密査定を依頼し、実際にプロに見てもらう必要があります。

2.不動産会社を探し、査定依頼
インターネットで相場を調べたら、次は不動産会社を探します。
不動産会社はたくさんありますが、大きく大手チェーンと地域密着型に分けることができます。
大手チェーンの強みは、幅広いネットワークを持っているため買い手がつきやすいことです。大手の不動産会社は、自社のポータルサイトを持っていることがほとんどなので、インターネットからの集客にも強いと考えられます。
それに対し地域密着型の強みは、特定の地域に詳しい営業マンが多く、需要に合わせた営業をしてもらえるところです。例えば、「この物件の近くには小学校があるからファミリー向け」「病院が近いので高齢者同居向け」など、その地域に詳しければターゲットを適切に絞ることができます。
こうした特徴も踏まえたうえで、気になる不動産会社には精密査定を依頼してみましょう。
その時に「どうしてこの査定価格なのか」「どのようなポイントを見ているのか」など、気になることは営業マンに質問してみましょう。
その時の答え方で、信頼できるかどうかが分かると思います。
営業マンや会社の雰囲気などの相性もあるので、一社だけではなく、複数の会社で査定して検討することをお勧めします。

3.不動産会社と媒介契約を結ぶ
査定をして信頼できる不動産会社が見つかったら仲介依頼をします。正式に仲介依頼することを媒介契約と言います。
媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があるので、担当の営業マンと相談して、契約内容をよく確認してから媒介契約を結びましょう。

4.不動産を売り出す
媒介契約を結んだら、売り出し価格を決めます。
価格は、自分の希望・不動産会社の査定価格・周辺の物件の相場などを基に決めます。
売り出し価格はその後の売却活動にも大きく影響してきます。

5. 購入希望者と交渉する
売却を開始し、購入希望者が問い合わせをしてきたら、条件や実際の販売価格などを交渉します。

6.物件情報の開示
購入希望者が現れたら、交渉と一緒に詳細な物件情報も伝えます。後でトラブルが起きないように家の欠点(瑕疵)も含め、正確な情報を提供しましょう。

7.売買契約
物件情報や売買条件について購入希望者から合意が得られたら売買契約を結びます。

8.不動産の引き渡し
売買代金を受け取るのと同時に、引き渡し手続きを行います。
設備や備品等については、売主・買主立ち合いのもと、充分に確認を行います。後でトラブルにならないよう注意しましょう。