不動産の査定でよく用いられる評価項目について

1 【不動産査定の主な評価項目について】
2 【最後に】

【はじめに】
家の売却を検討する時、まずは家の価値を知るために不動産会社に査定を依頼します。
査定価格と実際の売却価格で差が出てしまうこともありますが、不動産のプロが査定を行っているので、引っ越しの資金計画を立てる上での目安として考えると良いでしょう。
しかし、不動産会社の社員はどのようにして物件を評価しているのでしょうか。

【不動産査定の主な評価項目について】

1.不動産査定の方法
不動産査定の方法には、机上査定（簡易査定）と訪問査定（精密査定）の二通りがあります。
机上査定は、実際の物件を見ずに、物件の大よその広さや周辺地域の過去の売却実績などから査定をします。
そして訪問査定は、査定希望の物件を実際に見に行き、物件の間取りや傷み具合を見て査定をします。
机上査定のメリットは査定結果が早く出ることで、デメリットは実際の物件を見ないで査定を行うため正確な査定額を出しにくいことです。
訪問査定のメリットは、実際に物件を見て査定を行うので実際に売却する時の価格に近い査定額が出せること、デメリットは査定に時間を取られることです。
物件の売却を検討する場合、インターネットのサイトや地元の不動産で机上査定を依頼し、訪問査定でさらに詳しい査定を行うというのが一般的な流れです。
近年は、インターネットのサイトを使って簡単に査定依頼をすることもできるようになっているので、家の売却を検討する時はそのようなツールも活用すると良いでしょう。

2.机上査定の主な評価項目
机上査定の評価項目には、下記のようなものがあります。

・過去の取引実績
マンションの場合、過去に売却した物件で、所在地・面積・築年数などが査定対象の物件と近いものと照らし合わせて評価します。
また、一戸建ての場合はマンションと比べて家ごとの間取りの違いが大きいので、所在地・面積・築年数が近い類似物件の相場を基準に評価します。

・不動産市場の動向
今現在売り出し中の他の物件と比較して評価します。

3.訪問査定の主な評価項目
年数、過去の取引実績、動向などの机上査定での基準に加え、間取り、家の傷み具合なども評価基準となります。

・立地、周辺環境
駅近く、学校近くなど、物件の利便性を評価します。また、周辺環境に関しては近隣住人の様子も含めてチェックします。

・構造躯体
家の骨組みなどを調べます。

・窓からの景観
窓からの眺めも評価基準となります。

・間取りと生活導線
特に一戸建ての場合はオーダーメイドも可能で、マンションなどと比べて間取りのバリエーションも多いため、「大多数の人にとって生活しやすい間取りか？」という点を評価します。

・水回り設備の劣化具合。
キッチン、お風呂、トイレ、洗面台などの水回りは特に傷みやすいので、念入りにチェックします。

・雨漏り、シロアリの被害
雨漏りやシロアリ被害があると、家の劣化が進んでいるということなので、重要な評価基準となります。